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モナリザの謎めいた表情を描いたレオナルド・ダ・ヴィンチの「素早い目」とは?(スイス)

スイスにあるバーゼル大学のデービッド・S・ターラー教授はモナリザの謎めいた表情を描いたレオナルド・ダ・ヴィンチ氏の特殊な眼力についての研究論文を発表しました。

日本の江戸時代の画家、葛飾北斎氏も持っていたと考えられている彼らの「素早い目」の才能が作品にどの様に影響を与えているのかが研究によって明らかになりました。

モナリザの一瞬の繊細な表情を捉えたダ・ヴィンチ氏の眼力


【モナリザの肖像画】by:phys.org

科学者たちは、レオナルド・ダ・ヴィンチ氏が持つ並外れた「素早い目」こそが、モナリザの謎めいた魅力的な笑顔を描く為に役だったのではないかと考えられています。

「素早い目」とは視界に捉えた物をより早く、より多くの情報を認識して判断する眼力です。慧眼とも呼ばれます

こういった眼力は、テニスや野球、サッカー等のスポーツのトッププレーヤーにもある特性で、芸術界の巨匠であるダ・ヴィンチ氏にもこの「素早い目」とが備わっていた事で、モナリザの絵画の様に女性の一瞬の微細な表情や、空を飛んでいるトンボの羽の動きさえも正確に捉える事を可能にしていたと考えられています。

このダ・ヴィンチ氏の眼力については長い美術の歴史の中でも様々な検討がされてきました。スイスにあるバーゼル大学のデービッド・S・ターラー教授は、18日の木曜日にダ・ヴィンチ氏の「素早い目」によって描かれた図面や絵画にどの様な深みや感情を与えたのかを研究し、論文を発表しました。

空飛ぶトンボの羽の動きの違いを肉眼によって捉えていた


【ダ・ヴィンチ氏が描いたトンボのスケッチ】

トンボの前翼と後翼の羽ばたきは同期していなく、ずれています。この事が証明されたのは1,900年代に入ってからスローモーション写真で証明された事です。しかし、それよりも4世紀前の1452年から1519年まで生きたダ・ヴィンチ氏は既にその事を発見しており、スケッチを残しています。

ターラー教授は研究の中で同僚とトンボの前翼と後翼のずれについて観察を行ったところ、自分たちの肉眼ではその違いは捉えきれず、極めて不鮮明にしか確認が出来なかった様です。

研究のテーマではダ・ヴィンチ氏の眼力がいかに鋭かったのかに焦点を当てており、AFP通信に対しては『普通の人間にはほとんど見る事の出来ない物を見る才能こそがダ・ヴィンチ氏の絵の秘密かもしれない』と語っていたそうです。

“『モナリザの絵画の笑顔は、彼女が笑顔に突入する瞬間が捉えられていて、その表情は非常に謎めいています。ダ・ヴィンチ氏の「素早い目」はその瞬間を捉え、その一瞬を頭の中に保持したままモナリザを描き上げました。』”

という様な事をコメントしています。

フリーズフレームと呼ばれる認識能力


【葛飾北斎氏がスケッチしたトンボ】by:photo-make.jp

『人間の記憶は、動きではなく固定されたイメージである事が多いです。ダ・ヴィンチ氏や多くの芸術家たちはは「笑顔になった瞬間のポイントを捉えておく能力や感情」を持っていたのではないでしょうか?』

視界に映った超高速のパラパラ漫画の様な1つのコマからピンポイントで1つのコマを停止させ、頭の中に保持する能力、これはフリーズフレームと呼ばれています。youtubeの動画などでもサムネイルで使用するあるシーンのキャプチャを残す事がありますが、それと同じ様な事が頭の中で行われます。

例えば静止画で5秒間のパラパラ漫画を作った時、5枚より10枚、10枚より20枚の静止画で作成した方がより質の高いアニメーションになります。ダ・ヴィンチ氏はこのパラパラ漫画の枚数が多く、更にその中でピンポイントのコマを抜出して記憶に保持する能力が優れていると考えられています。

また、ターラー氏は、「冨嶽三十六景《神奈川沖浪裏》」の絵画でも有名な江戸時代の巨匠の葛飾北斎氏にも同じ様にこの能力が備わっていたと考えている様です。彼もまた、トンボの羽の違いについて記された資料が残っていた事から、ダ・ヴィンチ氏と同じレベルでのフリーズフレームで見ていたのではないかと考えています。

ロックフェラー大学で行われた研究を適用して「素早い目」を研究


【スイスのバーゼル大学】by:robot.cfp.co.ir

このダ・ヴィンチ氏の「素早い目」の検証は「flicker fusion frequency(FFF)」と呼ばれるアメリカのロックフェラー大学で行われた研究を適用して行われました。このFFFは、映画の1秒あたりのフレーム数の様なもので、それを人間の視界に適用したものです。人間の視界は3次元のイメージを構築する為に焦点の違った多くのフレームを視界に捉え認識しています。

この数値は人や猫、昆虫等によって1秒間あたりに捉えられるフレーム数は違っており、人間の平均では1秒間に20~40コマを捉えているそうです。

“「野球のエリートバッターは、野球が毎秒30〜50回回転しているときでもボールの縫い目を見ることができると言われていいます」”

つまり、野球のエリートバッターは1秒間で30~50コマ感覚で視界のコマ送りがされており、その中の1枚を抜き出してボールの縫い目を認識している事になります。

トンボが羽ばたいている際に羽の違いを明確に見るには、1秒間に50~100フレーム捉える事が必要だとターラー氏は推測しているそうです。その事から、ダ・ヴィンチ氏や北斎氏の「素早い目」は野球のエリートバッター以上に並外れた認識能力を持っている事が推測されます。

ダ・ヴィンチ氏の「素早い目」が遺伝的な物なのか、それとも何かしらの方法によって鍛える事が出来たのかは現在では明らかではないとされています。

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