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大麻(マリファナ)成分のCBDが癌細胞そのものを殺す可能性を示唆する研究結果(オーストラリア)

これまで、医療用大麻(マリファナ)は抗がん剤治療の副作用を緩和する為に効果的であると言われ、使用されてきました。

しかし、オーストラリアの癌研究者であるダン博士の実験によると、大麻成分のCBDが一部の癌細胞そのものを殺していたという結果が出たそうで、大麻は単なる救済案ではなく治療としての可能性が浮上してきました。

高濃度のCBDが含まれる大麻が癌細胞に対して驚きの効果を出す


【癌の研究を行っているマット・ダン博士】by:hmri.org.au/

癌研究者のマット・ダン博士はオーストラリア自然療法グループ(ANTG)と共同で、大麻成分が癌治療に対してどの様に役立つのかを3年間に渡って研究してきました。

彼らは、THC(テトラヒドロカンナビノール)の含有量が1.0%未満で高濃度のCBD(カンナビジオール)が含まれる『イブ』と呼ばれる品種の大麻を生産し研究に使用してきたそうです。

ダン博士は今回の研究に関して以下の様に述べています。

“『ANTG社は、私に対して大麻の癌に対するテストを行って欲しいと言ってきました。最初は白血病細胞を使用して実験しましたが、その感度の高さには驚きました。また、同時に大麻は正常な骨髄細胞も、健康な白血球を殺す事はありませんでした。』

ダン博士の研究者チームは、実験としてTHCを含む大麻と、THCを含まないがCBDのレベルが高い大麻を比較しました。その結果、白血球と小児脳幹グリオーマ(脳幹部内部に発生する予後不良の小児腫瘍)の両方に対して、CBDのレベルが高い品種の方が、THCの品種よりも癌細胞を効果的に殺していた事を発見したそうです。

CBDはごく限られた副作用で抗がん剤と組み合わせられる可能性がある


by:fda.gov

Dun博士と彼のチームが発表した「麻は助けますか?(Can Hemp Help?)」と題された最近の論文は国際ジャーナル「Cancers」に掲載されました。

ダン博士は、現在の研究の段階において以下の様な考えを述べています。

“『世界中でTHCを多く含む大麻薬品を使って癌治療の試験が行われていますが、その場合、患者の生活の質は影響を受けます。』

“『例えば、運転する事は出来ません。また、幻覚やその他副作用を起こす可能性があるものを子供に処方する事は臨床医は当然ながら消極的になります。』

“『THCに比べてCBDは有効性が高く、毒性が低く、副作用も少ないため、他の抗癌剤と組み合わせて補完的な治療を行うのに理想的です。』

臨床的な実験を行う為には更なるメカニズムの理解が必要


by:healer.com

この研究の次の段階では、癌細胞が敏感に反応し(癌細胞を殺し)、正常な細胞が敏感に反応しない(正常な骨髄細胞も、健康な白血球も殺さなかった)原因や、臨床的な関連性があるかどうか、またあらゆる癌細胞にこれと同じ反応があるかどうかを調べる予定だそうです。

“『治療効果を増幅させる他の薬剤を見つける為に、このメカニズムをしっかりと理解する必要があります。週ごとにより多くの手掛かりを得ていますが、CBDを癌の治療薬として利用する為にはメカニズムを理解する事が非常に重要な事です。』

ダン博士はそう付け加え、CBDを濃縮した大麻はまだ抗がん剤として臨床的に使用出来る段階には達しておらず、まずは自分たちがメカニズムを理解する事が重要である事を強調しています。

“『私たちの行っている研究が上手く行けば、現在の癌の標準治療と放射線治療と組み合わせてCBD等の副作用の少ない大麻薬品を使用する事で、医療用大麻として大麻を処方する事への汚名を減らす事に役立つでしょう』”

今回ダン博士と共同で研究を行ったオーストラリア自然療法グループ(ANTG)は、今後もダン博士と研究を進めていき医療用大麻の膨大な治療効果の可能性を理解し、安全で一貫性のある患者の事を第一に考えた大麻薬品をの開発に日々取り組んでいるそうです。

因果な事に、ダン博士は2019年にびまん性橋グリオーマ(DIPG)によって4歳の娘を亡くしています。

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